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意外と知られていない質屋総合ガイド

歴史的にみれば、江戸の街には、たくさんの古着屋や古道具屋など、今でいうリサイクルショップがありました。家具も着物も手づくりの一品主義で、落語の「道具屋」にも登場しますが、庶民はもっぱら中古品を利用していたのです。嘉永五年(一八五二)の『諸問屋再興調』という資料によると、古着屋二〇二軒、古道具屋三六七二軒となっています。それに質屋、ボロや紙屑買いなどを加えると一万軒以上になります。江戸の人口は五〇万人といわれますから、五〇人に一人はリサイクルビジネスに従事していたことになります。明治二九年(一八九六)の商売のベストテンでは、一位が菓子屋の七八八二軒、二位は薬屋の三八七二軒、三位は古道具屋の三五〇一軒、古着屋は八位で一九三〇軒となっています。しかし、第二次大戦後の高度経済成長期には、古着屋はほとんど消滅し、古道具屋や骨董屋など、生活用具の中古品を扱う店も皆無に等しい状態になりました。わずかに質屋の一部が「出庫物」として、質流れ品を売っていた程度です。それが、二度にわたるオイルショックと平成大不況で、古着屋や古道具屋は、ニュービジネスとして蘇ったのです。